節税に関する記事は以前書いた。
https://note.mu/25_8_/n/nd2505e9847d2
あらゆる出費を経費計上しまくって利益を抑えるのは節税の基礎。利益を出せば法人税が取られるのに対して、損益がでても一度納付した税金は返ってこない(損益を次期に繰り越すことは可)。これぞ税の片道切符。
納める税金は最低限に抑えつつ、いつでも自由に使えるキャッシュを個人で蓄えることは事業主にとって大切でこれは多いに越したことはない。事業をしていると何が起こるかわからないが、トラブルに遭遇しても手元に潤沢なキャッシュがあれば解決できることは多い。
例えば毎月500万円の売掛金が発生する取引先の支払いが、向こうの都合で遅れたら売上500万の原価回収ができないためキャッシュフローは一瞬で悪化する。相手の支払いが遅れても、こちらの支払い日は変わらない。社員の給料や仕入れ業者の買掛金を期日通りに払わなければ、たちまち部下にフルボッコにされてしまう。
こういうときに即座に不足分を補えるだけのキャッシュを持っていなければ不渡りを出す事態にもなりかねない。不渡り(銀行残高を下回る取引)は1発出せば全金融機関に通知がいき融資が受けられなくなり、2回出せば全金融機関取引停止。これは事実上の倒産を意味する。
個人でもクレジットカードの引落額が銀行残高を下回るなんて金融事故は絶対に起こしてはならない。金を借りられないどころか数年間クレカも作れなくなり、キャッシュレスどころではなくなってしまう。
また、取引先が倒産するリスクも当然ある。弊社にも毎年1社くらい破産通知が届く。この場合売掛金が回収できるまでには相当な時間を要するし、債権者の優先順位や割合によって債務者の資産は分配されるため、まず満額回収できることはない。金がないから破産しているのだから。
このような有事の際に備えて事業主はいつでも自由に動かせる資金を蓄えておかなければならない。国や銀行は守ってくれない。自分の事業は自分で守るしかないのだ。ちょっと儲けたからといって高級クラブでドンペリ開けたり、ブランド品を買い漁ってないで、俺のようにスーパーで見切り品を買い漁っていればいい。
俺が今まで稼いだ金を全額資産運用にぶち込んだり、見切り品で80円の弁当×10食分をまとめて作るのも潤沢なキャッシュのためで、生活コストは抑え、作った資金を積極的に運用する。それに、資金を早く運用に回せば回すほど複利の力は後々効いてくる。贅沢品を買うなら複利分だけで生活コストを賄えるようになってからでいい。
というか贅沢品は時計くらいしか興味がない。腕時計はカッコいいから好きだ。高いのはまだ一度しか買ったことがない。6年前に買ったボロボロのTAG Heuerを今も大事に使い続けている。稼ぎが増えたらその分生活コストも連動して増える人は多いが正直バカだと思っている。
では何に金を使うかといえば、他人との食事代や人に会うための移動費、お祝い、旅行代、酒代などは一切ケチらない。酒や旅費は自分のためだが、他人のために金を使えばそれは信用を得ることに繋がる。信用≧金、つまり信用を得るために金を使えば金は信用に変わる。信用のほうが価値があるので信用が得られる金の使い方をしたい。
だから節制するのは一人のときだけ。スーパーで見切り品や割引シールの貼られたものを買いまくり、賞味期限が結構過ぎたものも食べまくり、家では弁当を作り(これは体型維持のためでもある)、ハイボールは炭酸水から作る。下着、靴下、パンツはユニクロで揃え、趣味は全く金のかからないピアノと魚捌きとTwitterとブログ。
我慢してるんじゃないのかと聞かれれば全く苦ではない。むしろコスパの良い食材を探したり、どれだけ安い弁当が作れるかはやっていて楽しい。全身ブランド品で固めた人や高級ホテルやリゾートを満喫している人を見ても羨ましいと思わない。俺はハワイやセブ島よりもふるさと納税で財政を立て直した高知県奈半利町にいきたい。
潤沢なキャッシュがあれば自分の事業を守れるし、社員や協力会社への迷惑も避けられる。それに自分が金を持っていれば自分の大切な人が困ったときに力になれたり、何か始めるときに投資して協力することもできる。何より金があれば自分の自由が抑制されなくなる。何をするにも、どこに行くにも、金が障害にならないため言い訳を潰せて、思考は前向きでより深いものとなる。
俺はこれからも稼いだ金を資産運用に回し続ける。スーパーの見切り品を買いまくり、80円弁当を作り続ける。蛇口の水量をどれだけ増やしても、バケツに穴が空いてたら水は溜まらないのだから。
終演!