昨日めちゃくちゃ腕の良い美容師さんを見つけて感動したので報告したい。
良い美容室の見つけ方、美容師の営業論(集客)、HotPepperの弊害、予約が取りにくいほど良い美容院とか色々話してたらとても興味をもたれた。実力派の人(固定客1200以上)は拘りが強い人に選ばれることを喜ぶので自分の拘りは伝えるほど良い。初回だけどめっちゃ良く(技術、接客)してもらった気がする。
— kai (@kai25_8) 2019年3月23日
実は今まで良いと思える美容師が見つからないのが悩みだった。合計すると30以上は美容院を巡ったと思う。1回だけで判断するのは良くないと思い最低2回は通って判断していた。
だが、どの美容師にカットしてもらってもカット後の髪型が気に入らない。大体が「そこを切ったらバランスが崩れておぼこくなる!」ってところまで切られるが俺にはそれを具体的に説明できない。だからここ2年はセルフカットしていた。自分で切ったほうがマシだった。
しかし決してセルフカットが気に入っているわけではない。出来れば上手い人に切ってもらいたい。そこで少し考えてみてあることに気付いた。美容院の探し方に問題があったのではないか?と。
今まで美容院はホットペッパービューティーで、家の近所で探していた。近所にも美容院は腐るほどある。店の雰囲気と、どんなスタイリストがいるかチェックして指名せずに予約。同じような探し方をしている人も多いと思う。
しかし、この探し方には致命的な問題があった。この検索で出てくるのはリクルートに集客を依存する弱小美容院だ。人気(腕のいい)の美容院はホットペッパービューティーなんてプラットホームに頼らなくても集客できるはず。であればこの探し方で良い美容院が見つからないのは当然ではないか!!
衝撃だった。ではどうやって探したかというと、これを書けば同じ人に行き着き俺の予約がさらに取れなくなったら困るので具体的な記載は控える。要はネットやインスタ、Twitterで人気の美容師を探した。見つけたのは200○年スタイリストコンテスト優勝等で、大阪で働いている人。
予約の電話をしたら案の定、埋まりまくっていて空いていたのは一週間後の土曜日の夜と、日曜日の朝一。予約してからいざ訪問。初見でいきなりスタイリスト(しかもトップスタイリストではなくオーナー)指名だったのが気になったみたいで「何かきっかけ(自分を選んだ)とかあるんですか?」と聞かれた。
そこで美容師の探し方と自分の悩み(良い美容師がいない)を伝えたら滅茶苦茶興味を持たれた。そして俺の髪型を見て瞬時に問題点を具体的に説明してくれた。
前髪のボリュームが少し足りていない。原因はトップ下のここの部分の髪をすきすぎているから。そのせいでサイドが少し伸びるとすぐにバランスが崩れる。また、後ろの頭蓋骨が出ていない(絶壁)部分にボリュームを持たせるとフォルムがいい感じになります。くせ毛はそこまで強くないので縮毛矯正は不要。髪が細いのでブローで十分です。
完璧な説明だった。あぁ、この人わかってる。そしてプロフェッショナルに必要なのは具体的に言語化するスキルだと気付いた。理解出来ていないことは具体的に言語化出来ない。具体的に説明出来るということはそれだけその事象に対する理解が深いということ。これは何にでも言える。大事なのは相手を納得させられる具体的言語化スキル。
相手がオーナー(経営者)でもあったので、ホットペッパービューティーのダメさや集客プラットホームに依存する危険性、経営が上手い美容院とダメな美容院の違い、営業(集客)についてなど話していたらめっちゃ乗ってきて美容師の内情を話してくれた。
美容師は月間100万稼げて一人前と言われているが、原価が約70%なので月間売上100万で月給30万程度。固定客を持つことが何より重要でオーナーさんの固定客は1,200人~1,500人。この人数を1~2ヶ月に1回カットしているとのこと。
これがどれだけすごいかと言うとオーナー指名のカット料金は6,000円。仮に1ヶ月に1,000人カットしたら月間600万。原価が30%だとして月給180万。しかも今の計算はカット料金のみ。カラーやパーマも含めると売上はさらに高くなる。なによりこのオーナーさんはカットの腕はもちろんのこと、縮毛矯正やパーマに抜群の定評がある。つまり平均客単価は6,000ではなく余裕の10,000オーバーで間違いない。
俺がさらにすげえと思ったのは固定客を優遇する姿勢だ。俺のような新規客は通常の指名料と別に初回指名料を追加で払わなければならない。初回指名料がかかるのは最初の1回だけで2回目以降はかからないが、これをすることで「ええ!?初回指名料をさらに払わなければいけないとか何様だよ」と思う愚客をふるい落とすことが出来る。これは俺の経営手法と全く同じで、俺も新規相手には割高料金をふっかけてスクリーニングするし、優良顧客を優遇する差別営業をしている。
この美容師さんは間違いなく頭がキレている。そして俺に興味を持ったのも伝わった。
「お仕事は何されてるんですか?」
「〇〇業の営業です」
「えぇぇ!広告代理店とか商社とか経営者かと思いました。」
当たってますw嘘ついてごめんなさい。カット後を見るまで気を許せなかったので適当に答えました。
そしてカット後を見て驚いた。
切る前より切った後のほうが良いと思ったのは生まれて初めてで感動した。
そのまま何も言わずにワックスを手に取り勝手にセットをし始めたw(もう家帰って寝るだけなのでセットいらなかったんだけど、どうやるのか興味もあった)。
「kaiさんの髪質ならツヤのないドライなワックスが良いです。で、前髪には絶対につけないで下さい。バックとサイドにくしゃくしゃっとつけて最後にトップです」
完璧だ。これは俺が一番知っていた。他の美容院だと皆ワックスを全体に付けて前髪が悲惨な状態になる。『何でわからないかな、セット下手だなー』と毎回思っていたがこの美容師さんは一発で見抜いた。セットも悪くなかった。(正直、セットは自分でやったほうが決まるが)
まとめると、良い美容師はどこをどうすればいいか具体的に説明できる言語化スキルがある。中には具体的に説明出来ないけど腕のいい美容師もいる。その場合はその人は感覚的にわかっているけど上手く言語化出来ないだけ。
具体的に説明できる人はその事象への理解が深いのでほぼ間違いなく腕が良い。是非美容師を選ぶ基準にしてみてはいかがでしょうか。
終演!
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